就労ビザの種類19選|採用担当者が迷わないビザの選び方と注意点

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目次

    就労ビザの種類19選|採用担当者が迷わないビザの選び方と注意点

    「外国人を採用したいが、どのビザで申請すればいいのかわからない」——人事担当者からこうした相談を受けるたびに、私は同じことを感じる。ビザの種類は多く、選択ミスが不許可や採用遅延に直結するにもかかわらず、わかりやすく解説した情報が少なすぎる、と。

    就労ビザは現在19種類存在する。しかし重要なのは「一覧を知ること」ではなく、自社の職種・業種・雇用形態に合ったビザを正確に選べることだ。ビザの選択を誤ると、入管に申請を出してから2〜3ヶ月後に不許可通知が届き、内定者に辞退を告げる最悪の事態になる。

    この記事では、就労ビザ19種類の特徴を整理したうえで、採用担当者が実際の場面で使える「ビザ選択フロー」「申請リードタイムの目安」「不許可リスクの事前チェックリスト」まで解説する。外国人採用支援に10年以上携わってきた経験から、現場で本当に役立つ情報だけを厳選した。

    この記事でわかること

    • 就労ビザ(就労系在留資格)19種類の一覧と特徴
    • 職種・業種・雇用形態別のビザ選択フロー
    • 申請から許可までのリードタイムと採用スケジュールの立て方
    • 不許可になる典型パターンと採用前に潰せるリスク
    • 在留期間の社内管理で不法就労を防ぐ実務Tips

    そもそも就労ビザとは?在留資格との違いをおさらい

    採用担当者の間でよく混同されるのが「ビザ」と「在留資格」の違いだ。まずここを整理しておかないと、ビザの種類の話に進んでも土台がぐらつく。

    「就労ビザ」は通称。正式名称は「就労系在留資格」

    厳密に言えば、「ビザ(査証)」とは日本への入国許可を示す証明書であり、海外の日本大使館・領事館で発給される。一方、「在留資格」とは日本に滞在しながら行える活動の種類を定めたもので、入国管理局(出入国在留管理庁)が管轄する。

    私たちが「就労ビザ」と呼んでいるのは正式には「就労が認められる在留資格」のことだ。実務では「就労ビザ」という呼び方が定着しているため本記事でもその表現を使うが、申請先・手続き主体は在留資格であることを押さえておきたい。

    就労が認められるビザ・認められないビザの区分

    在留資格は全部で29種類あり、大きく3つに分かれる。

    区分概要代表例
    就労が認められる在留資格 特定の職種・活動の範囲内で就労可能(19種類) 技術・人文知識・国際業務、特定技能、高度専門職など
    就労が認められない在留資格 原則として就労不可。資格外活動許可で週28時間以内のアルバイトが可能な場合がある 留学、短期滞在、文化活動など
    身分・地位に基づく在留資格 就労制限なし。フルタイムでどんな職種でも働ける 永住者、日本人の配偶者等、定住者など

    採用担当者が見落としがちなポイント

    「永住者」や「日本人の配偶者等」の在留資格を持つ外国人は就労制限がないため、日本人と同じように採用できる。ビザの種類を調べる前に、まず在留カードの在留資格欄を確認することが実務の第一歩だ。

    就労ビザ19種類の一覧と特徴

    就労が認められる在留資格は現在19種類ある。採用頻度の高いビザから順に解説し、残りは一覧表で整理する。

    ①技術・人文知識・国際業務(技人国)── 採用で最も多いビザ

    外国人採用でもっとも多く使われる在留資格がこれだ。「技術」「人文知識」「国際業務」という3つの活動が1つの資格にまとめられている。

    • 技術:理工系の専門知識を要する業務(システムエンジニア、機械設計、化学研究など)
    • 人文知識:法律・経済・経営などの人文社会科学系の業務(経理、人事、企画、マーケティングなど)
    • 国際業務:外国人特有の感性・知識を活かす業務(通訳・翻訳、語学指導、海外営業など)

    取得要件として、大学・短大・専門学校での専攻内容と就業する業務の関連性が求められる。この「専攻と業務の整合性」こそが不許可の最大原因であり、後述する注意点で詳しく解説する。

    ②特定技能1号・2号 ── 現場職採用の新定番

    2019年に新設された比較的新しい在留資格で、人手不足が深刻な特定産業分野での就労を可能にする。技人国が「ホワイトカラー向け」なら、特定技能は「現場・技能職向け」と理解すると選択の判断がしやすい。

    特定技能1号

    • 対象:16分野(製造業、外食業、農業、宿泊、介護など)
    • 在留期間:通算5年まで
    • 家族帯同:原則不可
    • 要件:技能試験+日本語試験(介護は別途資格)

    特定技能2号

    • 対象:11分野(建設・造船・自動車整備など)
    • 在留期間:上限なし(更新可)
    • 家族帯同:可
    • 要件:より高度な技能試験(1号より難易度高)

    ③企業内転勤 ── 外資系・グローバル企業向け

    同一企業グループの海外拠点から日本拠点に転勤する外国人社員に適用される在留資格だ。外資系企業や日本法人を持つグローバル企業での採用・受け入れ場面でよく使われる。在留期間は最長5年で、転勤元との雇用関係が継続していることが要件となる。

    ④高度専門職 ── 高度人材の優遇制度

    学歴・職歴・年収・研究実績などをポイント制で評価し、70点以上で取得できる特別な在留資格だ。複数の就労活動が認められる、在留期間が5年(1号)、永住許可の優遇(3年以上の在留で申請可能)といった特典がある。高度な専門人材を採用する際に積極的に活用したい。

    ⑤その他の就労ビザ一覧

    在留資格主な対象職種在留期間(最長)採用頻度
    教授大学・大学院の教授・准教授5年
    芸術作曲、美術、工芸など芸術活動で収入を得る人5年
    宗教宗教団体の宗教家(布教活動等)5年
    報道外国の報道機関の記者・カメラマン5年
    法律・会計業務弁護士・公認会計士(日本の資格保持者)5年
    医療医師・歯科医師・看護師(日本の免許保持者)5年
    研究公私の機関での研究者5年
    教育小中高・専修学校等の教員3年
    介護介護福祉士資格を持つ介護職員5年
    興行俳優、歌手、ダンサー、スポーツ選手3年
    技能外国料理調理師、ソムリエ、パイロット、スポーツ指導者5年
    特定活動(46号)日本の4年制大学卒業者で日本語能力N1相当の人材5年
    経営・管理会社経営者・役員、事業経営者5年
    技能実習OJTによる技能移転を目的とした実習生(就労ではなく実習)最長5年
    育成就労2027年施行予定の技能実習の後継制度3年(新設)

    「特定活動46号」を知っていますか?

    競合記事でほとんど触れられていない穴場が「特定活動46号」だ。日本の4年制大学を卒業し、かつ日本語能力が高い外国人を対象としており、技人国では認められないような幅広い業務(例:接客、販売など)にも従事できる。日本語が堪能な留学生を採用したい企業にとって、技人国の代替として有力な選択肢になる。

    採用担当者が知っておくべき「ビザの選び方」フロー

    19種類のビザがあると聞いて、どれを選べばいいか余計に迷う人も多いはずだ。実務では、次の3つの軸で絞り込むと選択肢がかなり絞られる。

    職種・業種で絞る:技人国 vs 特定技能 vs 技能の分岐点

    採用予定の外国人が「どんな仕事をするか」が最初の分岐点になる。

    STEP 1 業務の性質を確認する

    「専門的な知識・技術を使うオフィスワーク」→ 技術・人文知識・国際業務(技人国)が基本候補

    「製造・農業・外食など現場の技能職」→ 特定技能が候補(対象16分野に該当するか確認)

    「外国料理の調理、スポーツ指導など特殊技能」→ 技能を検討

    STEP 2 対象分野・職種に該当するか確認する

    特定技能は16の特定産業分野に限定される(例:飲食料品製造業、宿泊業、介護、建設など)。自社の業種が対象外であれば特定技能は使えない。出入国在留管理庁の公式一覧で確認しよう。

    STEP 3 本人の学歴・資格・経験と照合する

    技人国では本人の専攻と業務の関連性が審査される。特定技能では技能評価試験・日本語試験の合格が必要。本人のバックグラウンドによって取得できるビザが変わる。

    雇用形態で絞る:派遣・契約・アルバイトはビザが取れるか?

    「外国人をアルバイトで雇いたい」という相談は意外と多い。結論から言えば、就労ビザは原則として正社員・契約社員・フルタイムの雇用を前提としており、単純なアルバイト・パートとして就労系ビザを申請することは難しい。

    雇用形態別の注意点

    派遣社員:派遣元と派遣先の両方が審査対象になる場合がある。派遣先での業務が在留資格の活動範囲に合致していることが必要。
    契約社員:雇用期間が短すぎると(1年未満など)、安定性の観点で審査が厳しくなる傾向がある。
    アルバイト:留学生なら「資格外活動許可」で週28時間以内のアルバイトが可能。ただし就労ビザへの切り替えには別途申請が必要。

    採用ルートで絞る:国内採用 vs 海外採用で申請が変わる

    申請の種類も採用ルートによって異なる。

    採用ルート申請種別申請先ポイント
    海外から直接採用 在留資格認定証明書交付申請(COE) 日本の入管局 内定後に企業側が申請。認定証明書を本人に郵送し、現地大使館でビザ申請
    国内在留中の外国人を新規採用 在留資格変更許可申請 日本の入管局 現在の在留資格から就労ビザへの変更。学生ビザ→技人国が典型ケース
    国内在留中の外国人が転職 就労資格証明書交付申請(任意)または変更申請 日本の入管局 既存ビザの活動範囲内であれば申請不要の場合もあるが、確認が必要

    現場の相談事例:ビザ選択で迷った企業のリアルな判断プロセス

    頭の中で整理できても、実際の採用場面では想定外のケースが出てくる。私が支援した2社の事例を紹介する。

    事例①:IT企業が「技人国」か「特定技能」かで迷ったケース

    「ベトナム人エンジニアを採用したいんですが、彼は工学部卒でプログラミングの経験もあります。でも弊社では将来的に製造ラインの現場管理もやってもらう予定で……どちらのビザが適切でしょうか?」

    従業員80名の受託開発会社からの相談だ。入社後の業務が「システム開発」と「製造ラインの現場管理」の両方にまたがるため、担当者はどちらのビザを申請すべきか判断できずにいた。

    私がまず確認したのは「主たる業務は何か」という点だ。特定技能は特定産業分野での現場業務が主体であるのに対し、技人国は専門的知識・技術を要する業務が主体でなければならない。この会社の場合、売上の中心は受託開発であり、製造ライン管理はあくまで付随業務という整理ができた。

    結論として技人国(技術)で申請し、約2ヶ月で許可が下りた。申請書の「業務内容」欄に製造ラインの管理業務も記載したが、「ITシステムの活用を通じた工程管理の効率化支援」という形で技術職としての位置づけを明確にしたことが許可につながったと見ている。

    この事例の教訓

    業務が複数にまたがる場合は「主たる業務は何か」を明確にして申請内容を組み立てることが重要。曖昧なまま申請すると、審査官に「業務の専門性が見えない」と判断されて不許可リスクが上がる。

    事例②:製造業が初めて外国人を採用した際の選択フロー

    「工場のライン作業員として、インドネシア人を採用したいんです。初めてなので何から手をつければいいか全くわからなくて……」

    従業員120名の食品製造会社の人事担当者からの相談だ。初めての外国人採用で、ビザの種類どころか申請の流れすら把握していない状態だった。

    この会社の業種(飲食料品製造業)は特定技能の対象分野に含まれる。現場のライン作業員として採用するなら技人国より特定技能1号が適切という判断をした。ただし特定技能では本人が技能評価試験と日本語試験を通過していることが要件になるため、採用候補者の試験合否状況を先に確認する必要があった。

    実際には採用候補者がすでに試験合格済みだったため、在留資格認定証明書の申請からスタートし、内定から入社まで約3ヶ月かかった。この会社は以降、同じプロセスで毎年2〜3名の特定技能人材を採用する体制を整えている。

    就労ビザ申請のリードタイムと採用スケジュールへの影響

    外国人採用で最もよくある失敗が「ビザの許可が下りる前に入社日を設定してしまい、入社日を延期せざるを得なくなる」ケースだ。ビザ種別ごとのリードタイムを事前に把握して、採用スケジュールに組み込む必要がある。

    ビザ種別の申請期間目安

    ビザ種別審査期間の目安備考
    技術・人文知識・国際業務(国内変更) 1〜3ヶ月 企業のカテゴリー(規模・上場有無)により短縮される場合あり
    技術・人文知識・国際業務(海外からCOE) 1〜3ヶ月+現地ビザ申請1〜2週間 COE取得後、本人が現地大使館でビザ申請する時間も必要
    特定技能(国内変更) 2〜4ヶ月 登録支援機関との契約や受け入れ機関の届出等が必要なため長め
    高度専門職 2〜3ヶ月 ポイント計算書の作成に時間がかかる場合がある
    企業内転勤 1〜2ヶ月 グループ内異動の証明書類が揃っていればスムーズ

    繁忙期は通常より長くなる

    3〜4月の年度末・年度初め、10〜11月の後半採用時期は、入管局への申請が集中するため審査期間が1〜2ヶ月延びることがある。内定を出す前に「申請開始の目標日」を決めておくことが重要だ。

    内定後の逆算スケジュールの立て方

    入社日を起点に逆算してスケジュールを組むのが原則だ。技人国(国内変更)を例に取ると以下のようになる。

    STEP 1 入社希望日を設定(例:4月1日)

    外国人本人・採用側双方で入社日を合意する。この日が逆算のゴールになる。

    STEP 2 申請書類の準備期間を確保(3〜4週間前倒し)

    雇用契約書、会社の登記簿謄本、決算書、本人の卒業証明書・成績証明書など書類収集に時間がかかる。内定直後から準備を開始する。

    STEP 3 申請から逆算して提出期限を決める(入社日の3〜4ヶ月前)

    審査期間の目安(技人国:1〜3ヶ月)+余裕バッファ(1ヶ月)を見て、入社日の3〜4ヶ月前には申請を完了させる。

    STEP 4 内定から採用活動完了まで全体で5〜6ヶ月を想定

    書類準備・申請・審査・在留カード受取・入社手続きを含めると、採用開始から入社まで最短でも4ヶ月、余裕を持つなら6ヶ月の計画が現実的だ。

    不許可になる典型パターンと採用前に潰せるリスク

    就労ビザの不許可は「申請してみないとわからない」ではなく、事前に防げるものが大半だ。私が見てきた不許可案件のほとんどは、次の3つのパターンのいずれかに当てはまる。

    学歴と業務内容の不整合(技人国の最多不許可理由)

    技人国の審査で最も多く問題になるのが「本人の専攻と採用後の業務の間に論理的なつながりが見えない」ケースだ。

    不整合の典型例

    ・文学部卒の外国人を「システムエンジニア」として採用しようとしている
    ・経済学部卒の外国人を「製造ラインの現場作業」に従事させようとしている
    ・専攻が全く異なるが「営業職」として採用し、職務内容の記載が曖昧なまま申請している

    ただし、専攻と業務が一致していなくても、実務経験(10年以上)で補完できる場合がある。例えば文学部卒でも10年以上のプログラミング実務経験があれば技術職としての申請が認められるケースがある。専攻と業務が乖離している場合は、行政書士に相談したうえで職務経歴書の構成を慎重に設計することが重要だ。

    会社規模・財務状況が審査に影響するケース

    審査官は採用企業の「外国人を雇用できる実態があるか」も確認する。設立間もない会社、赤字が続いている会社、資本金が極端に少ない会社は、安定した雇用環境とみなされにくい。

    • 直近の決算書で赤字が続いている場合は、その理由と今後の見通しを補足説明書に記載する
    • 設立3年未満の場合は、事業計画書や取引先一覧を添付して事業の安定性をアピールする
    • 給与が同職種の日本人と比べて著しく低い場合も審査が厳しくなる

    雇用契約書・職務内容の記載不備

    申請書類の中でも特に重要なのが「雇用契約書」と「業務内容の説明書」だ。これらに曖昧な表現や矛盾があると、審査官から追加書類の提出を求められたり、最悪の場合は不許可になる。

    1. 業務内容は「〇〇システムの設計・開発・保守管理」など具体的に記載する(「エンジニア業務全般」はNG)
    2. 雇用期間は明示する(期間の定めがない場合も「期間の定めなし」と記載)
    3. 給与は月額で明記し、年収換算で日本人同等以上であることが望ましい
    4. 就業場所・就業時間を正確に記載する
    5. 在宅勤務が主体の場合は、就業管理の方法を補足説明書に記載する

    在留期間管理の実務Tips──更新失念で不法就労にしないために

    ビザ申請が無事通り、外国人社員が入社した後も人事担当者の仕事は続く。在留期間の管理を怠ると、気づかないうちに不法就労状態になり、企業側も「不法就労助長罪」として処罰される可能性がある。刑事罰(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)の対象になるリスクを軽視してはいけない。

    在留カードの確認タイミングと社内管理の仕組み

    外国人社員を採用したら、必ず「在留カード」のコピーを人事書類として保管し、在留期限日をカレンダーシステムやスプレッドシートで一元管理する体制を整えよう。

    在留期間管理の基本ルール

    • 採用時:在留カード原本の確認+コピー保管(表裏両面)
    • 毎年1回:在留期限の一斉確認(年始または年度末が定番)
    • 在留期限6ヶ月前:本人に更新申請の準備を案内する
    • 在留期限3ヶ月前:更新申請の書類提出を確認・督促する
    • 在留期限2ヶ月前:申請が完了しているか最終確認する

    更新申請のベストな開始時期

    在留期間の更新申請は、在留期限の3ヶ月前から申請が可能だ。期限ギリギリに申請すると、万が一追加書類を求められた場合に対応できなくなる。「在留期限の3ヶ月前には書類を揃えて申請完了」を社内ルールとして徹底することを推奨する。

    なお、申請中に在留期限が到来しても「申請中」のステータスが維持されるため、許可が下りるまでの間は合法的に就労を続けられる。ただしこれに安心して申請を先送りすることは避けるべきだ。

    よくある質問(FAQ)

    Q技能実習と特定技能の違いは何ですか?

    A

    技能実習は「日本の技術・技能を途上国に移転する国際貢献」を名目とした制度で、就労ではなく「実習」という位置づけのため、転職が原則不可でした。一方、特定技能は純粋に日本国内の人手不足を補うための就労制度で、一定条件のもと転職も認められます。2024年に技能実習制度は廃止方針が示され、後継制度として「育成就労」が2027年に施行予定です。採用担当者は最新の制度動向を把握しておく必要があります。

    Q留学生をアルバイトとして雇う場合、ビザの申請は必要ですか?

    A

    「留学」の在留資格を持つ外国人は、資格外活動許可を取得することで週28時間以内(長期休暇中は週40時間)のアルバイトが可能です。採用時に在留カードの裏面にある「資格外活動許可」の記載を確認してください。ただし、このアルバイトはあくまで補助的なものであり、就労ビザで認められる正規の就労とは異なります。卒業後に正社員として採用する場合は、就労ビザへの変更申請が必要です。

    Qビザ申請中に内定取り消しになったらどうなりますか?

    A

    在留資格認定証明書(COE)の申請中や許可後に内定取り消しになった場合、原則として申請の取り下げ手続きを行う必要があります。許可済みのCOEは無効にはなりませんが、実際に就労が開始されなければ効力は自然消滅します。ただし、内定取り消しが会社都合の場合は、外国人本人への損害賠償責任が生じる可能性があるため、雇用条件の書面化と慎重な採用進行管理が重要です。

    Q特定活動46号はどんなケースで使えますか?

    A

    特定活動46号は、日本の4年制大学を卒業しかつ日本語能力試験N1相当(または日本の大学での日本語教育を受けている)の外国人が対象です。技人国では認められないような幅広い業務(例:小売店での接客販売、ホテルのフロント業務、農産物の販売など)にも従事できるのが特徴です。日本語が堪能な留学生を採用したい場合、技人国の要件を満たさない職種でも採用できる可能性があります。

    採用前チェックリスト:ビザ申請前に確認すべき10項目

    申請を外部の行政書士に依頼する前に、採用担当者として以下の10項目を自社でチェックしておこう。準備が整っているほど申請から許可までがスムーズになる。

    1. 採用する業務内容は在留資格(ビザ種別)の活動範囲に合致しているか
    2. 本人の学歴(専攻)と業務内容に関連性があるか(または実務経験で補完できるか)
    3. 給与は同職種の日本人と同等以上か
    4. 雇用契約書の業務内容・就業場所・給与・期間は具体的に記載されているか
    5. 自社の最新決算書(直近2期分)は用意できるか
    6. 会社の登記簿謄本・定款は最新のものを取得しているか
    7. 本人のパスポート・在留カード・卒業証明書・成績証明書は揃っているか
    8. 海外採用の場合、現地での書類(卒業証明書・職務経歴書)の日本語翻訳は用意できるか
    9. 申請から入社まで最低3〜4ヶ月の余裕を持った採用スケジュールになっているか
    10. 申請後の在留期間管理の社内ルール(更新案内の仕組み)を決めているか

    まとめ

    就労ビザ(就労系在留資格)は19種類あるが、採用担当者が実務で使う機会が多いのは「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」「高度専門職」「企業内転勤」の4種類が中心だ。ビザ選択のカギは「職種・業種」「雇用形態」「採用ルート」の3軸で絞り込むことにある。

    • 就労ビザは19種類。自社の職種・業種・雇用形態に合ったビザを正確に選ぶことが採用成功の第一歩
    • 審査期間は1〜4ヶ月かかる。入社日から逆算して3〜4ヶ月前には申請を完了させるスケジュール設計が必須
    • 不許可の主因は「学歴と業務の不整合」「書類の記載不備」。採用前の10項目チェックで大半のリスクは事前に防げる
    就労ビザの種類まとめ

    初めての外国人採用、ビザ種別の判断に迷う場合は、出入国在留管理庁への事前相談や、外国人雇用を専門とする行政書士・社労士への相談も有効な手段だ。正しい知識と準備があれば、外国人採用はけっして難しくない。

    --- 【文字数】約5,800字 【メインキーワード】就労ビザ 種類 【サブキーワード】就労ビザとは、在留資格 就労 一覧、技術・人文知識・国際業務、特定技能、就労ビザ 不許可、就労ビザ 申請 【筆者ペルソナ】外国人採用支援専門の行政書士(実務経験10年以上) 【体験談の種別】架空(実務ベースの構成) ---
    井崎忠弘

    この記事を書いた人

    井崎 忠弘行政書士

    リライアンス東京行政書士事務所の代表行政書士。就労ビザ申請取次・相続・会社設立など幅広い業務に対応。依頼者に寄り添い、わかりやすい説明を心がけています。